卒業論文について

 私のゼミで卒論を書く目的は、自分の社会科教育論や歴史教育論、地理教育論を深めることです。ですから、次の3つの動機だけで卒論を書こうとしても、私に

「そりゃあ、だめだな」

と言われます。

  1. 歴史学や地理学の新しい動向を取り入れて教材開発をしたい。
  2. 面白ネタが見つかったので、それをもとにして、子どもたちが楽しいと思う授業を開発したい。
  3. 情報化の進展、国際化の進展といった最近の社会の動向を取り上げて教材を開発したい。

 なぜ、上の3つの「動機だけ」ではいけないのか。

 端的に言えば、社会科論の探求がないからです。歴史教育とは、あるいは社会科教育とは子どもたちにどのような力をつけるべきものなのか。この根本的な問いに基づいて授業開発・教材開発が行われないと、社会科の研究は単に歴史学や地理学、社会学などの下請け、いやそれどころか独自の学的なるものがなくなってしまうのです。

 

 このように抽象的に言われても分かりにくいかもしれません。ゼミ生たちが書いたものを実際に読んでみてください。ここには容量の関係で、「はじめに」の部分と「指導案」の部分しか載せていませんが、それでも、社会科教育のゼミで書く卒論というものがどういうものか、地理や歴史のゼミで書くものとどう違うのか、ということが少しは見えてくるだろうと思います。

 2015年1月の卒論発表会には、共栄大学の佐藤先生、それから長研生の笹岡先生(当時、熊谷市立玉井小学校)も来てくれて、学生たちにアドバイスをしてくれました。

 本ゼミの卒論発表会は2回やります。1月7日ごろに、理論編(どのような社会科論をなぜ選んだのかなど)を発表し、1月の終わりごろに指導案に基づいて、実際に模擬授業をやってみるのです。